子育てを支える仕事を、小値賀でつくる

Profile
上村 麻里 (うえむら まり)
群馬県前橋市出身。保育系短大を卒業後、東京の保育園に勤務。
2021年、コロナ禍をきっかけに「東京以外で暮らしたい」と考えるようになり、「島 保育士」と検索したことから小値賀町と出会う。移住面接を経て同年11月に移住。
現在は子ども園に勤務する傍ら、2024年8月に小値賀初のベビーシッター事業「ベビーシッターるちゅ」を立ち上げ、島の子育て環境を支えている。
「東京を出たい」から始まった島との出会い

まりさんが小値賀を知ったのは、2021年のコロナ禍。
東京で保育士として働きながら、海外旅行を楽しむ生活を送っていたが、外に出られない日々が続くなかで「このまま東京にいなくてもいいのでは」と考えるようになった。
友人に相談すると、「島が合うんじゃない?」と勧められた。
そこで何気なく検索した「島 保育士」。
ヒットしたのが、小値賀町の子ども園だった。
YouTubeで見た島の雰囲気、古き良き街並み、すぐそばにある海。
「ここなら、ちゃんと暮らせそう」
そう直感し、調べてすぐに問い合わせ、面接のために初めて小値賀を訪れた。
観光ではなく、“暮らす前提”で島を見たのはこの時が初めてだった。子ども園合格の知らせを受け、2021年11月、東京を離れ小値賀での暮らしが始まった。
人に甘え、支え合う島の暮らし

小値賀での暮らしは、想像以上に静かで、忙しさに追われない日々だった。
行列や混雑がなく、時間に追われて消耗することが少ない。
家賃は東京の3分の1以下で、生活費の感覚も大きく変わった。
一方で、情報が少なく、何をするにも自分で考える必要がある。
「助けてもらわないとやっていけないことも、正直たくさんあります」
だからこそ、人に頼る。
近所の人に相談すれば、道具を貸してくれたり、修繕を手伝ってくれたりする。
島で出会った漁師の夫との結婚も、こうした人との距離の近さの中で生まれた縁だった。「小値賀は、困ったときに『助けて』って言える場所」
それが、まりさんがこの島で暮らし続けたい理由のひとつだ。
「移住者だからこそ」できる役割を

子ども園で働くなかで、まりさんは島の子育ての大変さに気づいた。
夜や園が休みの日など、緊急で子どもを預けられる場所がない。
そこで立ち上げたのが、小値賀初のベビーシッター事業「ベビーシッターるちゅ」。
一対一で子どもと向き合えること、その子にあったオリジナルの保育をすることができ、暮らしに寄り添えることがベビーシッターの強みだ。
「親御さんには、もっと頼ってほしい。
子どものためにも、親が一息できる時間が必要だと思うんです」
ベビーシッターという文化は、まだ島では一般的ではない。
それでも、移住者だからこそ見える課題があり、できることがある。
島外で積んだ経験を活かしながら島にあった保育に日々向き合っている。
「小値賀で暮らしたら東京とかには戻れない。たくさんの人が助けてくれて安心できる場所がある。」
島での暮らしを選び、働き、地域に根づく。
まりさんの選んだIターンの形は、これからの小値賀の暮らし方のひとつになっていく。
1時間利用1200円〜、夜間1400円〜
https://www.instagram.com/ojika.babyruthu?igsh=MTR5Z3BxMnJmMXc5bw==